19.正常値一覧表 健常人の血液検査といってもかなりのばらつきがあります。 採血のとき、赤血球が壊れると(溶血)、検査値が上昇するものがあります。 食事の内容で数値に影響するものもあります。 ふだん通り食事して検査した方がよいものもあります。 健康診断があるからと、ほとんど水分も取っていない脱水状態のときは、血液は濃くなっています。 正規分布の範囲の中であっても、平均値(最頻値)や中央値に近いものと、上限や下限付近のものまで、正常もかなり広い分布に渡っています。 正常範囲内であれば全く問題ないものから、やはり高め・低めで多少心配といえるものまで様々です。 正常値は検査法や検査施設によって異なります。 正常範囲は、普通、大きな総合病院では狭く設定し、開業医や健康診断では広めに設定されています。 コレステロール値のように、研究者の考え方や医療経済的見地から変化する場合もあります。 年齢や性別からみて、正常が異常値ということもあります。 乳幼児と成人ではかなり異なっています。 女性では、月経前後で異なることもあります。 妊娠中に特有の所見というものもあります。 薬剤を内服しているために変動していることもあります(ステロイドを内服している場合の変化については、他で述べています)。 たとえば、ALP(アルカリフォスファターゼ)は、小中学生の成長期には、身長が伸びているために骨型のALPが増加し、相当高い数値になっています。 年間10cm以上身長が伸びていれば、1000 U/Lを超えていることがあります。 ということは、この時期この数値が正常のとき、ステロイド剤の副作用で、あるいは他の原因で、身長が伸びていないということになります。 乳幼児では、成人に比べて白血球数は高めで、好中球の割合が少なく、リンパ球の割合が多くなっています。 下記の正常値は当院と契約している日本医学臨床検査研究所の数値です。 私が考えている検査の中央値を併記しました。 とりあえず、主としてアトピー性皮膚炎に関係したものだけを選んでいます。 保険の種類(社保、国保)にもよりますが、検査のために、ほとんどがアトピー性皮膚炎以外の疑い病名が必要かもしれません。
IgM (-)0.80未満、(±)0.80〜1.20、(+)1.21以上 CF法、NT法:(-)4未満 FA法:(-):10未満 HI法:(-):4未満、8未満又は10未満
n(ナノ) 10-9、p(ピコ) 10-12、U(ユニット、単位) Copyright © 2003 Endou Allergy clinic All Rights Reserved |