(17)◆可塑剤     

 熱可塑性合成樹脂に添加して、柔軟性や耐候性を改善するものです。

 アレルギー性接触皮膚炎の原因になるものがあります。
 皮膚科では、特に手袋が問題となります。

@フタル酸エステル系★:o-フタル酸とアルコールのエステル、

・フタル酸ジエチルdiethyl phthalate(DEP、相溶性添加剤、酢酸セルロース・ポリスチレン可塑剤・化粧品)
・フタル酸ジブチルdibutyl phthalate(DBP、融点-35℃、ネイルポリッシャー・加工性向上添加剤・塗料・接着剤、内分泌攪乱物質
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)★(DEHP:C6H4(CO2C8H17)2、塩ビその他プラスチックの可塑剤として、最も主要物質(年間30億キロ消費)、内分泌攪乱物質(欧米で使用規制)

A二塩基酸系

 DBE硫酸のような2H+の酸です。
 塗料・塗料剥離剤・可塑剤・紙力増強剤の原料となります。

ビス(2-エチルヘキシル)アジベートbis(2-ethylhexyl)adipate DEHA(C22H42O4、別名アジピン酸ジオクチル、塩ビ・ゴム・ラップの可塑剤、潤滑油)
・ジノニルアジベート(アジピン酸ジイソノニルdiisononyl adipate C4H8(COOC9H19)2、融点-68℃、塩ビ・ゴム・ラップ・レザーの可塑剤、最も多い)

Bエポキシ系

C脂肪族系

・メチルアセチルリシノレートo-acetylricinoleic acid methyl ester(ポリ塩化ビニル(PVC)の可塑剤)
・アジピン酸1,3ブチレングリコール系ポリエステル
グリセリルトリアセテートglyceryl triacetate(可塑剤・軟化剤・増粘剤、インプラント(吸収性ポリマー組成物)の骨形成特性を付与・微孔性PDVFフィルム原料)

D中性リン酸エステル

ジプロピレングリコールdipropylene glycol(DPG、O-(C3H6OH)2、融点-39℃、粘性のある無色液体、PGより高粘度、べたつかない保湿剤・柔軟剤・香料溶媒・可塑剤)、

トリメチルホスフェート★trimethyl phosphate(強塩基・酸化剤、ガソリン添加剤・農薬中間体・難燃剤・重合用触媒、皮膚刺激・変異原性・生殖毒性)
・トリエチルホスフェートtriethl phosphate(リン酸トリエチル、無水酢酸合成の触媒・樹脂ポリマーの重合調整剤・非飽和ポリエステルなどの可塑剤・難燃剤・殺虫剤)
トリブチルホスフェートtributhyl phosphate (TBP、抽出剤・可塑剤・消泡剤、ニトロセルロース・アセチルセルロース・インク・合成樹脂・天然ゴム、接着剤・殺菌剤・洗剤・ペンキ・使用済み核燃料などに使用、皮膚刺激・生殖毒性)
・トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェートtris(2-ethlhexyl)phosphate(塩ピの可塑剤・電線被覆・冷蔵庫用器具・シャワーカーテン・耐寒性合成ゴム)
・トリフエニルホスフェートtriphenyl phosphate(可塑剤・難燃剤、融点49℃)


(18)◆ケミカルピーリング剤

 近年、尋常性ざ瘡(ニキビ)やしみ(肝斑)などの治療目的で、皮膚剥離効果のある物質を顔面に塗布し、角層をはがすのが、美容皮膚科・美容外科などで、はやっています。

 ピーリング剤は、しばしば化粧品にも入っています。
 ピーリング剤の作用は、用いた処理薬品の種類・濃度・処理時間、その後の手当、患者の皮膚状態・アレルギーの有無などで、かなり違ってきます。
 ケミカルピーリング後、ぴりぴり感・刺激感と共に、顔が発赤腫脹し、目が開かないくらいになることがあります。
 特に、アレルギー体質があると、しばしば顔にかゆみのある湿疹が誘発されます。

 成人を過ぎて、顔面にニキビがある患者さんは、たいていはアレルギー体質です。
 子供の頃、あるいは高校生になった頃、顔面にあった湿疹がよくなってくると、しばしばニキビに変化します。

 その意味で、ケミカルピーリングはアレルギー体質のある人には危険な治療法です。
 もちろん、ピーリングでうまくいくこともあります。
 ピーリングで炎症が起きているときは、紫外線は要注意です。

・アルファヒドキシ酸★(AHA、グリコール酸・乳酸などの総称、フルーツ酸とも、角質をはがす)
グリコール酸glycolic acid(ヒドロキシ酢酸CO(OH)CH3OH、融点75℃、サトウキビ・テンサイ・パイナップルなどに含有、ピーリング剤として20-80%濃度・なめし剤・香料・防腐剤・インク・塗料)
・トリクロロ酢酸trichloroaceticacid(CCl3COOH、融点58℃、潮解性・腐食性・強酸性)
乳酸

(19)◆脱毛剤

チオグリコール酸(CH2(SH)COOH、悪臭・刺激臭、Na・Ca塩で脱毛に使用、アンモニウム塩はパーマに、塩ビの合成材料)

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