1歳6ヶ月の男の子です。 春ころまであちこちに湿疹ができていたのが、夏場にはほとんどよくなっていました。 秋になり、肌が乾燥し、体にも湿疹が出ています。 |
子供、特に乳幼児のアトピー性皮膚炎の最も多い原因はというと、風邪などの感染症です。 感染症は、原因菌の種類から大きくウィルス、細菌、真菌(カビ)などに分けられます。 いずれも湿疹やじんましんの原因になります。急に寒くなり、鼻水が出始めた頃から全身かさかさになった子供もよく経験しますが、これも感染症のアレルギーと考えられます。 感染症のあとでできる湿疹の形としては、子供の場合、円形の少し盛り上がったもの、周囲がひどくて環状になったようなものもよく見られます。これらは、体に多く現れますが、大腿部や腕にも見られます。 多くの場合、乾燥肌も一緒になって現れます。 次回もう一度くわしくお話しするとして、乾燥肌は外からの刺激に非常に弱い状態です。 衣類などでこすれたころに湿疹ができやすくなります。 風邪気味になると、湿疹だけでなく、じんましんも出やすくなります。 ベルト回りなどの圧迫部位やこすれたところにできる幾分盛り上がったような赤い発疹がそれです。 体のあちこちに地図状に広がったり、小さい赤いぶつぶつのこともあります。お風呂や運動の後で現れることもあります。おおむね2、3時間で消えてしまいます。ただし全身真っ赤になるような急性じんましんもあり、ひどいときは消えないで、数日以上続くようなものもあります。 風邪をひくと喘息が出る子供は、同じように湿疹やじんましんもできることが多いようです。 このことは、同じタイプのアレルギー反応が、肺、皮膚、鼻と場所を変えて現れていることを意味しています。 それだけに、感染症にかからないような元気な体になったときが、これらのよくなる時期と言えます。 前にお話ししましたが、感染症はアトピー性皮膚炎の最も多い原因であり、悪化のきっかけとしても最も多いものです。 インフルエンザや水痘、溶連菌感染症やひどいとびひにかかってから湿疹がひどくなる例は少なくありません。 また、ヘルペス属のウイルスや肝炎ウイルスなど一度体の中に入ってしまうと居着いてしまうようなものも多く、それらがアレルギーの原因となると、なかなか治りにくいことにもなります。 |