成人型アトピー性皮膚炎

Q.
21歳、院試を控えた息子のアトピー性皮膚炎のことでご相談します。
乳幼児期にアトピー性皮膚炎がありましたが、幼稚園のころにはほとんど治っていました。
高3のころよりだんだんひどくなり、今に至っています。胴体、特に首、顔、頭、頭皮がひどく、就寝中にかきむしり、飛び散った皮膚の粉を吸い、ひどいときは夜中に喘息発作を起こしています。
大学2回生より下宿。それ同時期より専門医に受診。
行き始めたころはとてもよくなりましたが、4回生ころより悪化。
頭皮が根源のようなので、シャンプーや石けん、寝具にも気を配っています。
心配して、いろいろききますと、やることはやっているとひどく神経質になり、喧嘩になります。
なんとか治してやりたくて、困っています。
(48歳母親)

A.
以前勤務していた大阪府立呼吸器アレルギーセンターでこの患者さんを診察すれば、原因や悪化要因の精査、治療、疾患の理解と教育の目的で1ヶ月程度の入院を勧めるかもしれません。

自分の病気を客観的に分析し、治療するためには、まずは何でも話し合える信頼できる医師を見つけることです。
患者と医師の信頼関係をコンプライアンスといいますが、入院して毎日医師と話をしているうちに自然にそれができてきます。

アトピー性皮膚炎で皮膚科を受診してもステロイド外用剤と抗アレルギー剤の内服を処方されるだけ。
確かに外用剤をつけると多少よくなるものの、次第に効かなくなり、つけないととたんに悪化。
長く使っていると薬剤の副作用も心配になり、病気がよくならないことから生じる不安やいらいらがひどくなり、医療不信も生まれてきます。
そんな状態のとき、患者さんとどのように接すればよいかというご質問かと思います。

アトピー性皮膚炎に限らず、慢性の治りにくい病気では、その病気ついて多少とも医学的な理解が必要です。
治療は医師におまかせというわけには行きません。
症状や治療の効果については、たまに診察する医師よりも患者自身の方が分かっており、またそうあるべきです。

家族も同じで、患者の気持ちを理解せずにあれこれ非難するのは好ましくありません。
かゆみで引っ掻くなと言うよりも、一緒に掻いてやるような優しさが必要です。
効果のはっきりしない民間療法を押しつけたり、掃除をうるさく言うよりも、じっくり話を聞いてあげて下さい。

どんな形でもいいですから、まずよくなりそうな気分にしてあげることが大事です。


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